～簡単・手作りで楽しめる、香ばしい大人のスパイスポテト～
スパイス厚焼きハッシュドポテトは、材料が驚くほどシンプルでありながら、香りと食感のバランスが絶妙な“スパイス×じゃがいも”の黄金レシピです。
使うスパイスはカレー粉＝コモミックスとガラムマサラの2種類だけ。
それぞれの香りが重なり合い、食べた瞬間に「家庭の味」から一歩進んだ“香ばしい大人のポテト料理”に変化します。
カレー粉＝コモミックスは、やさしく包み込むような香りとほどよい辛味が特徴。
家庭の定番スパイスながら、ほんの少量で食欲を刺激し、素材の旨みを引き出してくれます。
そこにガラムマサラを加えることで、後味に奥行きと深みが生まれ、シンプルなじゃがいもがまるでレストランの付け合わせのように格上げされます。
スパイスの香りが立ち上がる瞬間、まるでインドの屋台や欧風ビストロのキッチンをのぞいているような芳香が広がります。

このレシピで重要なのは、“すりおろしたじゃがいもの水分をどこまで残すか”という点。
水気を絞りすぎるとモソモソとした仕上がりになってしまいますが、軽く水気を残すことで自然なつながりが生まれ、中はしっとり・ふんわりと柔らかく仕上がります。
逆に外側は、焼き付ける油とでんぷんの反応によってカリッと香ばしく、口に入れた瞬間の食感の対比がクセになります。
焼き方もポイント。厚さ1.5〜2cmほどに形成し、フタをしてじっくり蒸し焼きにすることで、じゃがいもの甘みが引き出され、内側がほくほくに。
最後にフタを外して焼き目をつければ、外はまるでハッシュブラウン、内はグラタンのようなふんわり感に。

仕上げにバターをほんの少し加えることで、スパイスの刺激がやわらぎ、香りがまろやかにまとまります。
この“スパイス×バター”の組み合わせは、家庭料理ながらも高級感を漂わせる黄金のフィニッシュ。
お好みで粗びき黒こしょうを振れば、さらに香りが立ち上がり、ワインやビールにもぴったりの味わいに。
見た目は素朴ながら、一枚焼くだけで食卓が香りに包まれるこの一皿。
忙しい朝でもサッと作れて、焼きたてを割ると湯気とともにスパイスの香りがふわりと広がる。
まさに“手軽なのに特別感のある”スパイスおかずです。
おしゃれな朝食プレートから、夜のおつまみまで幅広く活躍し、
「今日はちょっと気分を変えたい」という日にぴったりな、簡単手作りスパイスレシピ。
このハッシュドポテトが一枚あれば、食卓にほっとする香りとスパイスの余韻が広がります。

（2～3人分）
●じゃがいも（中）…3個（約400g）
👉ホクホク系の男爵いもならふんわり軽く、メークインならもちっとした食感に。お好みで使い分けを。
●片栗粉…大さじ1
👉じゃがいものでんぷんと一体化し、まとまりやすくなります。カリッとした焼き目を作るためにも重要な隠し役です。
●カレー粉（コモミックス）…小さじ1
👉コモミックスの持つやさしい香りと甘みが、じゃがいもの自然な甘さと見事に調和。スパイスの入門としてもおすすめ。
●ガラムマサラ…小さじ1/2
👉香りの立ち上がりをぐっと引き締め、後味に“インドの風”を感じさせます。コモミックスの香ばしさをさらに引き上げる役割。
●塩…少々
👉シンプルながら、スパイスの香りを際立たせるための必須要素。
●オリーブオイルまたはサラダ油…大さじ2
👉オリーブオイルを使えば香ばしさとコクが増し、サラダ油なら軽やかに仕上がります。
●バター…5g（仕上げ用・香りづけ）
👉焼き上がりに溶かすことで、スパイスの角が取れてまろやかに。ふんわりと立ち上がる香りが食欲を誘います。

🧂お好みでトッピング：
●粗びき黒こしょう（スパイスの香りをより引き締めたいとき）
●チリパウダー（辛味を足して大人向けに）
●ドライパセリ（彩りと香りのアクセント）
💡スパイスの組み合わせが鍵
このレシピの魅力は、あえて「コモミックス」と「ガラムマサラ」の2種類に絞ること。
コモミックスが土台となる穏やかなカレー香を作り、そこにガラムマサラが重なることで、奥行きと立体感が生まれます。
複雑なブレンドに頼らなくても、バランスの良いスパイス使いで“香る厚焼きポテト”に仕上がるのが特徴です。

～外カリ中ふんわり。香りと食感を引き出す、黄金バランスの焼き方～
① 下準備
じゃがいもは皮をむき、すりおろします。すりおろした直後に軽く水気を絞りますが、完全に水を切らないことが最大のポイント。
水分を絞りすぎるとパサついた食感になり、逆に残しすぎるとベチャっと仕上がってしまいます。
「手のひらで軽く握って、じんわりと水がにじむくらい」が理想です。
この微妙な水分量が、焼いたときに外はカリッ、中はふんわりとした“コントラストのある食感”を生み出します。
すりおろしは目の粗いおろし金を使うと食感がしっかり残り、滑らかにしたい場合は細かめを選びましょう。
じゃがいもの種類によっても仕上がりが変わるので、男爵ならふわっと、メークインならもちっとした口当たりが楽しめます。

② 混ぜる
ボウルに、すりおろしたじゃがいも・片栗粉・カレー粉（コモミックス）・ガラムマサラ・塩を加え、全体をよく混ぜ合わせます。
このとき、スパイスの香りがほんのり立ち上がる瞬間が心地よい時間。
コモミックスが持つやさしいカレー香が土台となり、ガラムマサラの複雑な香りがその上でふわりと広がります。
片栗粉は、生地をつなぎとめるだけでなく焼き面にカリッとした膜を作る“焼き色の要”。
混ぜすぎず、全体がなじむ程度にまとめるのがベストです。

③ 焼く（厚焼きスタイル）
フライパンにオリーブオイルまたはサラダ油を熱し、温まったらじゃがいも生地を厚さ1.5〜2cmほどに広げます。
薄く伸ばすよりも、少し厚めにすることで“外カリ中ふわ”が生まれます。
中火で片面に焼き色がつくまでじっくりと焼き、こんがり色づいてきたらフタをして弱火～中火で5～6分。
この蒸し焼きの工程で、じゃがいもの中までしっとり火が通り、ほくほく感が際立ちます。
裏返したら、もう片面も4～5分焼きます。
油が少なくなったら途中で少し足し、焦げ付き防止と香ばしさアップを。
焼き上がりは、外側がパリッと音を立てるほどの香ばしさ、内側はスプーンで切れるほどの柔らかさが理想です。

④ 仕上げ
仕上げにバターをフライパンにひとかけ加え、溶かしながら全体に香りをまとわせます。
バターのコクがスパイスの角をやさしく包み込み、ぐっと深みのある味わいに。
仕上げに粗びき黒こしょうを挽けばキリッと締まり、ドライパセリを散らせば彩りも豊か。
熱々をそのままシンプルに味わうのはもちろん、ケチャップやヨーグルトソース、チリマヨを添えても相性抜群です。

💡仕上がりのコツまとめ
・じゃがいもの水分を「軽く残す」こと
・片栗粉は入れすぎない（まとまりすぎると重くなる）
・厚めに焼いて蒸し焼きで火を通す
・最後のバターで香りをまとめる
この4つを守れば、家庭のフライパンでもレストランのような「外カリ中ふわのスパイスポテト」が楽しめます。

～朝食にも、お酒のあてにも合う、香り広がる万能スパイスおかず～
このスパイス厚焼きハッシュドポテトは、食べる時間帯や組み合わせる料理によって表情が変わる、まさに“変幻自在”なスパイス料理です。
一口目はじゃがいもの優しい甘み、続いてカレー粉＝コモミックスの香ばしさ、そして最後にふっと広がるガラムマサラの余韻。
食卓のシーンを選ばず、どんな時でも心地よい満足感を与えてくれます。

朝からしっかり食べたい日には、厚焼きポテトを主役にしたスパイスモーニングを。
目玉焼きとカリカリベーコンを添え、横にグリーンサラダを置くだけで、まるでカフェのブランチプレートのように。
焼きたてのポテトにナイフを入れると、外側のカリカリと中のふわふわが同時に崩れ、スパイスの香りがふわっと立ち上がります。
コモミックスの穏やかなカレー香が、朝の空気を優しく包み込み、自然と食欲が目覚めるような心地よさ。
トースト代わりにこのポテトを添えるだけで、“香る朝ごはん”に早変わりします。

夕暮れ時には、厚焼きポテトを薄くカットして“おつまみスタイル”で。
焼き上がりにレモンをひとしぼりするだけで、香ばしさに爽やかな酸味が加わり、ビールやハイボールとの相性が一気にアップします。
さらに、バターのまろやかなコクがスパイスの輪郭を引き立て、後からじゃがいもの自然な甘みが広がります。
ガラムマサラの深みある香りは、意外にもワインにも好相性。
特に白ワインならスパイスの清涼感を、赤ワインならバターのコクを引き立てる、“和×スパイス×洋酒”の絶妙なバランスが楽しめます。

ベースがシンプルなだけに、少し手を加えるだけで世界が広がります。
●🧀 チーズを中に入れて焼けば「スパイシーチーズポテト」
中からとろけ出すチーズがスパイスの香りと重なり、子どもから大人まで喜ばれる味に。
●🌿 パクチーやクミンシードを加えれば「インド屋台風スナック」
軽くライムを絞って、ビール片手に楽しむストリートスタイル。
●🍶 ヨーグルト＋チリソースをトッピングして「モダンインド風」
酸味と辛味の対比が、食後も心地よい余韻を残します。
また、冷めてもおいしいので、お弁当やピクニックメニューにもおすすめ。
ベースのスパイス香がしっかりしているため、どんなアレンジをしても味がぶれず、家庭料理にも、週末のスパイスディナーにも対応できる万能レシピです。

焼きたての熱々を頬張る瞬間が一番おいしいですが、時間が経っても香りが飛びにくいのがこのレシピの特徴。
リベイクすれば外側が再びカリッと蘇り、翌朝の軽食にもぴったり。
“ひと口で旅気分になれる”スパイスポテトとして、常備菜にもおすすめです。

～簡単・手作りで広がるスパイスライフ～
スパイス料理というと、「材料が多くて難しそう」「特別な調味料を使わないといけない」と感じる人も多いかもしれません。
しかし、スパイス厚焼きハッシュドポテトはそのイメージをくつがえす一品。
使うのは、じゃがいも・片栗粉・油など身近な材料に、カレー粉＝コモミックスとガラムマサラの2種類だけ。
たったそれだけで、焼き上がる瞬間にふわっと立ちのぼるスパイスの香りが、まるで“異国の朝”を思わせるような特別感を生み出します。

じゃがいもは日本の食卓に欠かせない食材ですが、調理法によってその印象は驚くほど変わります。
すりおろして焼くだけのシンプルな調理法に、コモミックスのスパイス香を加えると、家庭料理の中に「香りの立体感」が生まれます。
カレー粉＝コモミックスが全体の味の軸を作り、ガラムマサラが後味に深みを与えることで、香りが層のように重なります。
まさに、シンプルな素材をスパイスで“料理”に格上げする一皿です。
ガラムマサラは、調合されたスパイスの中でも特に香りの余韻をつくる存在。
コモミックスのベースが優しく広がったあとに、ふっとガラムマサラの華やかな香りが鼻を抜けることで、食後にもスパイスの余韻が残ります。
この「二段階の香り」こそが、家庭料理を“レストランの味”に変える秘密です。

スパイス料理の魅力は、味だけでなく“香りによって時間が変わる”ことにもあります。
焼いている最中に漂う香ばしいスパイスの香りが、キッチンに広がり、自然と家族が集まってくる。
その瞬間、料理はただの食事ではなく、人をつなぐ時間になります。
平日の夜なら、冷たいビールやハイボールと一緒に。
休日のブランチなら、サラダと卵を添えてカフェ風に。
スパイスの香りが空間を包み込むことで、どんなシーンも少しだけ豊かに、特別な時間に変わります。

スパイスを取り入れることは、特別なことではなく、日常の小さな楽しみを増やすこと。
コモミックスとガラムマサラのように、扱いやすいスパイスを一つ常備しておくだけで、料理の幅が広がります。
香りを感じながら焼く、音を楽しみながら待つ、そうした小さな工程にも“食の幸福”が宿ります。
焼きたてを割ると、ホクホクのじゃがいもから湯気が立ち上り、スパイスの香りがふわりと広がります。
その瞬間に感じる“食欲を刺激する香り”こそ、このレシピの醍醐味。
一度食べると「もう一枚焼きたい」と思わせる、魔法のようなスパイスおかずです。
忙しい日でも、少しの時間で作れる簡単スパイス料理。
それでいて、味わいは本格的。
この一皿が、あなたの“スパイスライフ”をもっと楽しく、もっと自由にしてくれるはずです。